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扇子の由来と魅力

扇子の歴史



日本の装束の一部として古くから親しまれている扇子ですが、その役割や由来は様々で、ただ単に扇いで涼を取るだけではありません。涼む以外にも日本文化の要である茶道、能や狂言、儀式などに欠かせないアイテムの一つとしてその存在は不動の物となっています。最近ではファッションの一環としても取り上げられるようになりました。和装に限らず扇子は普段から使用できるものとして活躍しており、色々な種類の物が身近に出回っています。

その中でも最も古く有名なのが、平安時代に京都で作られたと言われる京扇子です。もともとは、様々な出来事を記録するために使われていたのが由来だそうです。始めは朝廷や貴族の遊芸用として、または、僧侶や神職などの儀式用として用いられており、一般的には出回っていませんでした。その後、日本の扇子は中国へ渡り、それまでは片面だけであった扇紙を両面に貼るなど、その他にも多様な影響を受け日本へと戻って来ました。そして、庶民にも使われる様になり、日常的な役割から能や狂言、茶道など芸術の場面でも使用されることが一般的になりました。

その後も扇子作りは代表的な日本の伝統工芸のひとつとして重要な産業となり、貴族だけではなく一般庶民の日常生活に欠かせない必需品になります。さらに、その人気は日本国内だけではなく国外にも広がり、江戸時代後期には海外にまで進出する様になったのです。日本史上に登場してから1000年以上が経つ今も、美しく優美な扇子の由来とその歴史は語り継がれ、その伝統工芸の手法も変わることなく受け継がれています。



扇子の存在と入手



扇子は今も昔もただの和装の装飾品というだけではありません。日本国内のみに留まらず、その存在は世界中に知れ渡っています。その用途は様々で、過去も現在も国内外からの購入希望者が後を絶ちません。

入手する方法は、お店へ出向いて直接柄やデザインに触れて購入したり、オンラインショップで購入したりと、その購入手段も様々です。最近では、誕生日や記念日への贈り物や日常用としての需要が伸びて来ています。お箸やお茶碗に並び、揃いの扇子も夫婦や両親などカップルへの贈り物として人気があります。中には、希望があれば、彫りや烙印で好きな言葉や名前などを入れるサービスを提供しているお店もあります。商品には大抵、説明書きとともに歴史も記載されており、ただ何気なく使えるだけではなく、その由来も意識して使用することができます。

現在でも国内だけに留まらず、その人気を世界中へと博しています。海外のお客さんには、着物や浴衣に並んで人気があり、その美しさや便利さから日常的に扇いで涼を取るうちわ的な用途として使われたり、お部屋のインテリアの装飾品として使われたりしています。海外からの購入を求めるお客さんは日本へ来た際に直接購入するか取り寄せが主流となっています。そのため、海外から日本へ訪れる観光客に一番人気のお土産アイテムのひとつとしても扇子が上位にあります。最近では、丁寧な英語の説明書もつけられており、その内容は使い方やお手入れの方法だけに留まらず、分かりやすくまとめられた扇子の由来や歴史なども含まれており、海外のお客さんに喜ばれています。



扇子の人気



昔から色とりどりの扇子の魅力は衰えることなく、和の必需品のひとつとして現在も購入者は多いです。さらに、和装や和柄が見直され注目される様になって来ている昨今、日本の伝統工芸に対する関心も深まってきており、体験を通して伝統工芸の由来や歴史を楽しく学べる体験型の観光名物として扇子作りや絵付けの体験を提供しているお店も増えています。絵付けでは、前もって用意しておいたデザインを使ったり、その場で思いつくままにデザインをしたりと自由に描くことができ、正に世界でひとつだけの一点物を作ることができます。こういった体験は、若年層から年配の方々まで世代に関係なく楽しむことができ、個人旅行客から団体旅行客まで幅広く人気を集めています。

和装にも洋装にも合わせることができる扇子は、折りたためて場所も取らず携帯しやすいことから、日常的にも使いやすく、また、四季折々の情緒あふれる日本ならではの和柄、色鮮やかなものから淡い色、落ち着きのある色や渋みのある色など背景色も様々です。最近では、和柄だけでなく、洋風な柄やアニメ、映画など多種多様なデザインのものもあり、その素材も紙や布だけではなく、防水性のあるビニールやプラスチックなど幅広く取り扱われており、TPOやその日のファッション、気分に合わせて使い分けることができるのも人気の一端です。

風流さや和が注目されている昨今、 基盤を変えない伝統の良さと時代の流れからくる変化が融合されてどんどん進化していく和文化の中で、扇子の用途も歴史に由来するものだけではなく、時の流れによって幅広く広がっていきました。これからも日本工芸の代表のひとつとしてその地位を保つことでしょう。

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