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扇子をプレゼントするときに知っておきたい基礎知識

扇子の歴史


扇子とは、あおぐことで風を起こす道具のことをいいます。暑いときに手元であおいで自ら風を起こし涼しさを得ることが主な用途で、日本で考案されたものと考えられています。起源については諸説ありますが、平安時代の初期と言われていて、今から約1200年前には、檜扇(ひおうぎ)が作られ、主に宮中の儀式用に使われていました。当時は紙が貴重であったため、細長い木の板に覚書を書いたものを綴じて使いました。
平安時代中頃には、数本の細い骨の片面に紙を貼った蝙蝠扇(かわほりおうぎ)が作られるようになりました。それは、扇を開いた形がコウモリが羽を開いた姿に似ているから言われたとされています。平安時代には貴族や神職にのみ使用が許され、一般の人が使うことは認められませんでした。鎌倉時代になると庶民の使用が許可されて大衆化し、中国やヨーロッパにまで伝わったとされています。中国では両面貼りに改良されて、それが日本に逆輸入されるようになりました。江戸時代には能や茶道などの芸能を通して、様々な分野において利用されるようになりました。江戸時代の末になるとヨーロッパに伝わったものが逆輸入され、それが絹を貼った絹扇を生み出しました。
昔から扇子のことを末広といいます。それは開いたときに末のほうが広がることから、縁起が良いと言われているからです。誕生以来1200年余りですが、伝統的手法を変えることなく、優雅な姿を現代に伝えてきました。日本では末広がりのおめでたいものとしてお宮参り、結婚式など大切な儀式には不可欠なものとして、現在まで受け継がれています。また、外国人にも人気があり、桜や富士山など、日本風のデザインのものは海外へのおみやげなどに広く利用されています。

扇子の選び方


暑い夏には欠かせない存在になった扇子ですが、最近ではデザインがおしゃれなものが増え、若い方が使うことも多くなってきました。今回は、そんな扇子の選び方について紹介します。
男性用と女性用の大きさの違いは、男性用のものは7.5寸(約22cm)で女性用のものは6.5寸(約19.5cm)です。男女兼用の7寸サイズもあります。男性用のデザインは黒や紺などのシックなもの、女性用は花柄など色鮮やかなものが多いです。
紙製と布製のものがあり、紙製のものは風量が多く、価格が安いという特徴があります。ただし、年月が経つと日に焼けて色があせてしまい、外側から紙がボロボロになってしまうなど耐久性は低めなので、ある程度使うと買い替えが必要になります。
布製のものは耐久性が高く、綿やシルクなどを使っていて高級感があるのでプレゼントに向いています。長持ちさせるには骨組や要も重要になります。要とは根元で骨をとめている金具のことをいいます。骨組がしっかりしていて、要の閉まりが良いものは耐久性が高く、開閉がスムーズで、たたむときにも素早く、かつ美しく閉まります。要の閉まりが甘いものは形が崩れやすいです。
骨組みには竹やプラスチックを使用することが多いですが、竹のほうが丈夫です。竹の中でも表皮を使ったものは特に丈夫で重みがあるため高級感があります。一般的に中骨の数多い方が上質とされ、値段も上がります。また、中骨の数を増やすことで風がやわらかくなると言われています。ここまで紹介してきたように素材は様々で、安価で手頃なものから高級なものまでありますので、最終的には現物を手にとって確認することが大切です。

扇子をプレゼントするときの選び方


扇子は父の日や母の日のギフトにも人気となっています。コンパクトに折りたたんで持ち運べることができて、手軽に涼をとれるアイテムとして親しまれています。開いたときに見える柄の美しさも人気の要因のひとつです。海外のものを簡単に手に入れることができる現代にあえて、日本の伝統的な扇子をプレゼントするのは意外性があって良いものだと思います。
普段使いするものなので、プレゼントを受け取る方の年齢やファッションなどにあわせて選ぶといいでしょう。プレゼントを贈るにあたって、一番大切なことは、プレゼントを受け取る方の好みです。好きな色や柄を事前に把握しておけば、選びやすくなります。一般的には年配の男性にはグリーン系の落ち着いた色を、若い男性には青や紺などの明るめの色を選択する方が多いです。また、年配の女性には落ち着いた青などが、若い女性であれば綺麗なピンクなどの色が人気です。最近では、無地のものだけでなく有名ブランドなどのおしゃれなデザインのものも多くありますし、和風のものだけでなく、モダンでスタイリッシュなものもたくさんあります。
また、名入れのサービスを行っている店もあります。主張しすぎず、さりげない名入れは手元をよりおしゃれにしてくれるでしょう。名入れをすることによって、プレゼントとしても、より特別なものになります。毛筆で手書きの名入れをするお店やレーザーで刻印するお店もあり、中には、即日で対応してくれることもあります。父の日、母の日のプレゼントコーナーで扇子を扱っているお店もありますので、専門店や百貨店に行ってみたり、インターネットで通信販売サイトをチェックしてみてください。

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